この世には
血をすする奴と
血をすすられる奴がいる
口元から血をしたたらせる奴と
ぱっくりした傷口から血を流す奴
永遠に変わらない悲鳴の晩餐
この世には牙と血がある
俺の牙を濡らす血が見えるか
この世には
不死身の追っ手と
瀕死で逃げまどう奴がいる
加速する踏みにじるための足と
折れそうにおぼつかない細い脚
あっさり終わってはまたくりかえされる
この世は悪循環
追いつめられた泥まみれの俺が見えるか
冒涜の生贄
鮮血の傷に口づけて
そうしないと生きていけないんだ
不幸こそが奴らの糧
ナイフがなきゃ生きられない
俺はナイフを握ってる
ただひとつおかしいのは
俺はそれをこの喉に突き立ててる
俺は生贄
俺が神だってほざく奴もいる
そんな奴こそ俺を食いちぎる神
俺こそが生贄
喉の傷口からほとばしる声の血
それをすする気違いたち
うまいのか
よかったな
おかげで俺は悪魔に蝕まれる
冒涜の生け贄
鮮血の傷に口づけて
そうしないと生きていけないんだ
不幸こそが奴らの糧
ナイフがなきゃ生きられない
俺はナイフを握ってる
ただひとつおかしいのは
俺はそれをこの喉に突き立ててる