自分は何のためにここにいるのだろう。
無彩色の日々を送る青年の前に現れた、現実から遊離した空気をまとう少女。
関わりたくなかったはずなのに、次第に互いの心も軆も絡めあい、青年は少女と狂気的な恋に堕ちていく。
【Prologue】In a heat haze casket
【第一章】春雨の夕刻に
【第二章】揺らめく少女
【第三章】血があふれた瞳
【第四章】雨に誘われるように【1】
【第五章】雨に誘われるように【2】
【第六章】砂のおばけ
【第七章】目の匂い
【第八章】白い光の中で
【第九章】冷暗していく
【第十章】地下室
【第十一章】心の返り血
【第十二章】露わな狂暴
【第十三章】急ぐ朝
【第十四章】冷たい言葉
【第十五章】存在した痕
【第十六章】彼女の行き先
【第十七章】路地裏で
【第十八章】切れては落ちて
【第十九章】血を流す夢
【第二十章】雨に霞んで
【第二十一章】死を映すもの
【第二十二章】静かな夜明け
【第二十三章】僕のものだから
【第二十四章】幻になるように
【第二十五章】きしめく記憶
【第二十六章】壊れ物の少女
【第二十七章】そばにいてはいけない
【第二十八章】ただ想うだけ
【第二十九章】欠けゆく光
【第三十章】見つめる瞳
【第三十一章】花の夢
【第三十二章】ただいま、おかえり
【第三十三章】僕のおうち
【第三十四章】想いは絡まって
【第三十五章】柩で眠るより
【第三十六章】新しい生徒
【第三十七章】鏡の中の君
【第三十八章】閉じこめても
【第三十九章】切断された瞳
【第四十章】光と陰
【第四十一章】命が食べるもの
【第四十二章】腐敗する軆に
【第四十三章】居場所へ
【第四十四章】愛の味
【第四十五章】つながる夜
【第四十六章】君のほうが
【第四十七章】眠ることができるなら
【第四十八章】おぞましい手紙
【第四十九章】愛してるから
【第五十章】病【1】
【第五十一章】病【2】
【第五十二章】病【3】
【第五十三章】夢の人
【第五十四章】なだらかな心
【第五十五章】優しい夢が終わるとき
【第五十六章】悪夢の開花
【第五十七章】いびつな微笑
【第五十八章】色褪せた水底で
【第五十九章】失われていく
【第六十章】崩壊する意識
【第六十一章】欠け落ちる理性
【第六十二章】狂いゆく愛
【第六十三章】心をつなぐ想い
【第六十四章】再会
【第六十五章】終わる恋
【第六十六章】永遠の夢
【第六十七章】蹂躙される頭
【第六十八章】もう一度
【第六十九章】闇夜へ走る
【第七十章】君が楽になるのなら
【第七十一章】獣のように
【第七十二章】これからはふたりで
【第七十三章】はるか遠くへ
【第七十四章】陽炎の柩
【Epilogue】Meet again at flower bed