僕は逃げられないのだろうか。
幼い頃から性的虐待を強いられてきた少年・萌梨は、修学旅行の夜、衝動的に見知らぬ街に飛び出す。
そして、危ないところを助けてくれた青年・聖樹と彼の息子・悠紗の部屋に匿われるが──
【第一章】修学旅行の夜
【第二章】夜道にて
【第三章】始まりの公園
【第四章】温かい親子
【第五章】ささやかな安息
【第六章】知らない匂い
【第七章】写真
【第八章】一日が過ぎて
【第九章】明日には
【第十章】穏やかな部屋
【第十一章】ここにいたい
【第十二章】行きたくない場所
【第十三章】XENONのこと
【第十四章】プール
【第十五章】ただよう黒
【第十六章】訪ねてきたのは
【第十七章】悪夢に背いて
【第十八章】1004号室
【第十九章】上級生
【第二十章】月明かりのベランダ
【第二十一章】息苦しい時間
【第二十二章】眼鏡の秘密
【第二十三章】荒らされた聖域
【第二十四章】そばにいてあげて
【第二十五章】長い夜【1】
【第二十六章】長い夜【2】
【第二十七章】長い夜【3】
【第二十八章】長い夜【4】
【第二十九章】長い夜【5】
【第三十章】向かい合って
【第三十一章】突然の来訪
【第三十二章】にぎやかな夕食
【第三十三章】片づけながら
【第三十四章】伝える相手
【第三十五章】再び、1004号室【1】
【第三十六章】再び、1004号室【2】
【第三十七章】再び、1004号室【3】
【第三十八章】不謹慎な奴ら
【第三十九章】隔離された教室で【1】
【第四十章】隔離された教室で【2】
【第四十一章】少しだけ前向きに
【第四十二章】ここにいられるなら
【第四十三章】久しぶりの外出
【第四十四章】守られながら
【第四十五章】路地裏で
【第四十六章】遅く起きる朝
【第四十七章】朝食のひととき
【第四十八章】乱れる静けさ
【第四十九章】時を忘れる音
【第五十章】子供のまま
【第五十一章】溝を埋める【1】
【第五十二章】溝を埋める【2】
【第五十三章】溝を埋める【3】
【第五十四章】気にかける電話
【第五十五章】ふたりの帰宅
【第五十六章】友達になれるから
【第五十七章】もし話せるなら
【第五十八章】いつか大人になっても【1】
【第五十九章】いつか大人になっても【2】
【第六十章】狂おしい音の中心
【第六十一章】白いカーネーション
【第六十二章】公園
【第六十三章】ひとりきりの夜
【第六十四章】前夜
【第六十五章】はらまれた殺意
【第六十六章】EPILEPSY【1】
【第六十七章】EPILEPSY【2】
【第六十八章】EPILEPSY【3】
【第六十九章】EPILEPSY【4】
【第七十章】二日目
【第七十一章】二日目、夜に
【第七十二章】最終日
【第七十三章】圧倒的な憎しみ
【第七十四章】愛してないから
【第七十五章】おかあさん
【第七十六章】普通に囚われて
【第七十七章】楽になるのなら
【第七十八章】終わりの理由
【第七十九章】大嫌い
【第八十章】まだ言えない
【第八十一章】腐った性根
【第八十二章】彼らが帰ってきたとき
【第八十三章】決壊した傷口
【第八十四章】分かるようになりたい
【第八十五章】自分で言うこと
【第八十六章】一歩踏み出して
【第八十七章】憎しみの果てに
【第八十八章】結成のとき
【第八十九章】傷つくだけの過去
【第九十章】呼び出し
【第九十一章】新しい旋律
【第九十二章】緩やかな一日
【第九十三章】裏庭
【第九十四章】忘れないで
【第九十五章】似ている顔
【第九十六章】十年後には
【第九十七章】DAYFLY
【第九十八章】仲間として
【第九十九章】迎えにいくよ
【第百章】放課後【1】
【第百一章】放課後【2】
【第百二章】錯乱するままに
【第百三章】吐き出すように
【第百四章】優しく眠る